懐かしい未来とデザイン 〜南雲さんの講演

去る2013年11月28日、浜松にて、
「暮らしと地域で活きる木・その魅力」という研修会が行われ、
講師として我らが南雲大親分がお話ししました。

しかも主催の担当者は、林業女子会@静岡のイシカワ晴子さん!

これが、パワーのある人たちの引きの強さか、
はたまた林業の世界は狭いのか、
ともかくほとんど身内だな、という気持ちで参加即決でした。

南雲さんの講演、建築家古川泰司さんの講演も、
盛りだくさんでたくさん感銘を受けたのですが、
ここでは1点だけレポートします。
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今回の講演を聴いて、合点がいったこと。
「スギの山は、愛である」
このフレーズは何度となく使ってきましたが、
実は、精細に焦点を結んではいませんでした。

漠然と、
 60年後の収穫(伐採)ということは、植林した人自身は
 伐採に関わることは(ほぼ)ない。だから子孫に託すことになる。
 自分がいなくなった後のことを信頼して託すのは、愛。かな?
ってな感じでした。

南雲さんのお話で分かりました。
そんな漠然としたことではなかった。

60年後の伐採は、つまりお金を生むということ。
(植林した当時は木材は高値がついていた)
ひと山スギがあれば、ひと財産であり、子孫は食べていける。
確かに、親が心配するのは「この子がちゃんと食べていけるか」
ということですね。貧しい暮らしにならないように、具体的な財産を残す。
ああ それが愛でした。

愛とは無償だと思っていたけど
有償なものを残すことも愛。
いやあ 泣けてきます。
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一番感銘を受けたトピックのご紹介でした。


静岡の山の実生のスギとヒノキ

一方、ちょっと驚いた点も1つ。
今回の講演会は「木の家推進事業者研修会」という位置づけですから、
当然参加者の多くは、林業関係者や工務店さん、設計士さんだったようです。

私は、今までスギダラでしかこういった会に参加していなかったので、
がっつり林業と木材に関わる(生業にしている)方々が
たくさんいる場って初めてでした。

私は趣味的に関わっているので、「楽しく〜」と気軽に言えますが
ちょいとそんな雰囲気ではなかった。暮らしに直結しているから。
(懇談会はわいわいしましたけど、講演会場がぴりっとしてた)

親分たちは、こんな世界で「楽しく」と主張して来たんだなと
そら恐ろしささえ感じました。
安直な物言いはできない、という意味です。

とはいえ、私のような一般市民は、気楽に楽しく林業と材木に
関わればいいんだろうな、ということも改めて感じました。


こちらは大分のスギ林


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