東京おもちゃ美術館
東京おもちゃ美術館を見学してきました!
*東京おもちゃ美術館では、姉妹館となる「森のおもちゃ美術館」を、2013年11月に沖縄県国頭村に設立させます。募金募集中です!
スギダラ本部のある内田洋行チームがデザインをし、北部九州の有馬さんのスギコダマが大量にあるということでとても楽しみに行って参りました!
先日見学した姫路城展望デッキと一番違うなと思ったのは、ここの杉や木は、当然ながら「触れる」ためのもの。姫路のデッキは、圧倒的な存在感、美しさを「眺める」場所で、頭脳を使う大人っぽい場所だなと、比べてみて思いました。
ここには、とても近い場所から見て楽しいものたちがある。「体感する木」だと思いました。
木育ひろばは、感性や感覚を使って子供も木を体験できる場所!
たくさんのおもちゃがひしめき合い、紹介しきれませんが、一番印象深かったのはこちら。坂を転がすクルマ。車輪が回るだけでなく自身もぐるりんと回ります。
転ぶ(転がる)ことを前提にしたクルマだよと言ったら、自動車会社の人もひっくり返るんじゃないかと思いました笑
このおもちゃの素材は、京都・北山の床柱を作るために育てられた杉だそうです。
ぼこぼこしているのは、後から加工したのではなく、杉が育つ際にそのように形をつけておいたから。しかも、まるまる一本、根元から先まですべてをこのおもちゃに仕上げてあります。
その一家勢揃いがこちら
根元だった部分は太く、先端になるにつれ細くなります。
一番太いのは「お父さん」、一番細いのは「末っ子」。お父さんは、でんぐり返りはかなりの腕前なのですが、末っ子は1回できるかどうか。”同じおもちゃ”なのに動きが違うって、なかなか面白いと思いませんか?
お部屋の中には、その他スギモノがたくさん鎮座しています。ちびっこたちが素肌で触れて遊んで駆け回って!という月日が流れ、スギたちはすでにツヤツヤです。
また、有馬さんの新作「マウンテン」
この存在感はステキでした。
ひたすらに体積がそこに存在する。
何十年か100年かの年月を背景に、存在する。
スギコダマは、そっと隣に居てくれる感じの存在感を感じますが、マウンテンさんはどーーーんといらっしゃる感じでした。
こちらはおなじみ飫肥杉ベンチ。
やっぱりなんとなく、アイツ、違うな という印象を受けていたと思ったら、南国出身でした。なんとなく、南の元気さを感じます笑東京近辺の杉は、なんとなーくもの静か感じがします。なんとなく。
開館前夜に泣きながら準備したという照明(実話)など、室内のデザインは、すごく落ち着くものでした。
「全然気にならない空間デザイン」とはつまり「違和感のない自然なしつらえ」ということで、本邦初のおもちゃの美術館の空間はどういうものかという命題に取り組んだデザインチームは、ステキな場所を生み出したなあと思いました。
個人的には、この部屋には「正面」があって、そこは紙芝居をする際などに小さなステージとなるのですが、明確に「正面」があることで自分の立ち位置が分かり、部屋の居心地は格段にアップしていると思いました。今回私は”見学者”だったので、正面とは逆サイドの隅っこでコッソリ見学してきました。
なお、この「赤ちゃん木育ひろば」は2才までのちびっことそのご家族のための場所です。今回はスタッフさんに許可を頂き、見学させて頂きました。
楽しいお話も伺え、とても勉強になりました。
ありがとうございました!