静岡市の山林を見学しました1

林業女子会の山林見学ツアーの下見で、女子会メンバーのお宅の山を見学させて頂きました!

ワタクシ、キャッシーは、スギダラツアーで各地の山をめぐったというささやかな自負を持っておりましたが、山の世界は深い! 今回も発見と驚きが盛りだくさんでした。

今回見学した山は、静岡市の山。
私が普段暮らしている浜松市(山で言えば天竜)からは高速道路で1時間程度の距離です。

まず一番の発見は、静岡市の山では、「皆伐(かいばつ)」が多い! ということ。

皆伐(かいばつ)とは、字の通り「みんな伐採」なので、その区画にある木をすべて伐ります。
結果、緑が連なる山の中にぽっかりと茶色い空き地が出現するので、かーなーり目立ちます。

皆伐直後の空き地の時だけでなく、
皆伐後は一斉に植林するため樹高が揃い、区画が簡単に見分けられます。

天竜の山では、皆伐した地区を見た記憶がなく、種々のスギダラツアーでも、皆伐した場所を見学したことはなかったような。
なので、シロウトキャッシーにも一目瞭然、自然と「このへん皆伐多いなあ!」という感想を持ちました。

全国では皆伐は多いのでしょうか??

とはいえ、山林経営は山主さんそれぞれの考えで進めてらっしゃるわけで、この地区はこうだと一概には言えません。・・・というわけで、2つ目の発見は、「山は区分けされていて、それぞれに所有者・経営者がいる」ということ。・・・そうとう当たり前のことですが、これまでさっぱり意識してきませんでした。


伐採の境界線はすなわち所有の境界線

“所有”という見えない境界線ごとに、別々の山林経営がなされます。
それぞれの山主さんには、それぞれ経営方針があります。
 1本1本の質を高めて付加価値をつけるのか、
 とにかく短サイクルで伐ってペレットや合板向けでもいいから回転を良くするのか。
 または、手が回らないのでそのままにするか。

その方針によって、
 その区画を伐る
 間伐する
などの方針が決まり、
また、皆伐後に苗を植えるにも、
 どの季節に植えるか
 植え込みの密度
 スギ・ヒノキをやめて広葉樹を植える
などの選択肢があります。

植えて1.5年。それはシカによる食害との戦い。
まだ苗が小さくて遠くからでは雑草と見分けがつかなかった。
苗のアップ。これはヒノキ。

具体的かつリアルに山林経営のお話を山主さんに直接うかがい、今まで漠然と捉えていた「人工林の管理」のイメージがわきました。また、林業は「100年後」を見据えた家族への愛があふれる活動だ・・と個人的には思っていて、それはその通りなのでしょうけれど、同時にシビアに1年後2年後のことも考える必要のある「経営」だということも感じることができました。

「人工林」だということを改めて思う。

つづく